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よくRと呼ばれる企業で営業企画・推進をしています。

【企業分析の本質】国内のビジネス展開からみえるリクルートの競争優位性について

本記事では、リクルートへの新卒入社や転職を希望されている方をメインに、リクルートの企業分析のヒントとなる情報提供ができたらと思っております。

テーマとしては、リクルートの競争優位性とその源泉は?という問いについて私の見解をお伝えしていきます。

※本記事の内容は今後の戦略というより、これまでのリクルートの事業展開から競争優位性についての個人的見解になります。

目次

競争優位性の考え方

リクルートの新たな競争優位性

競争優位性を生み出す“無形資産”の価値

終わりに

競争優位性の考え方

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以前の記事にて、企業分析の本質について触れ、企業分析の肝は、比較であり、特に競争優位性を明らかにすることであることをお伝えしました。

recruitshineblog.com

今回はもう少し、競争優位性とはどういうことか?を掘り下げながら、リクルートを題材に真の競争優位性とは何か、そして競争優位を生み出すために今トレンドとなっている無形資産の重要性について書いていこうと思います。

競争優位について学ぶためにとてもオススメなのが、『コア・コンピタンス経営』という本です。本記事でも以下の本から抜粋しながら、競争優位性の本質に迫っていきたいと思います。

競争優位性は、以下4つの要素から生まれるものであるということを以前の記事ではご紹介しました。

・ターゲット(顧客)

・バリュー(顧客に提供する価値)

・ケイパビリティ(価値をどう顧客に届けるか)

・収益モデル(どうマネタイズするか)

もう一つ競争優位性において知っておくべきことがあります。それが競争優位性は常に未来を先読みし、変化、ないしは進化させていかねばならないということです。

上記でご紹介した『コアコンピタンス経営』にはこのような記述があります。

我々の理論の原点は単純だ。未来のための競争とは、生まれつつある市場機会を自ら創造し、それを制覇する競争、すなわち新しく生まれる戦場の支配権をめぐる競争である。未来を創造するには、自らの手で会社の進むべき道を発見しなければならない。〜中略〜

いったい、未来に1番乗りするのに必要な会社の資質とは何だろうか。それは次の4つである。

 ⑴未来のための競争が現在の競争と違うと認識する能力

 ⑵未来の市場機会を発見する洞察力を築く仕組み

 ⑶未来への長く険しい道に向かって、会社全体を元気づける能力

 ⑷過度のリスクを避けながら、競合他社を追い抜いて未来に1番乗りする能力

つまり、一度うまく行った競争優位性が永遠に続くことはないということです。

常に、時代のトレンドにアンテナを貼り、これまでの成功体験に囚われることなく、自社をブラッシュアップしていける企業ことが長く競争優位を獲得できる企業であるということです。

リクルートの新たな競争優位性

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では、競争優位を時代の変化に合わせて柔軟に変化させ、かつ企業として進化し続けている企業の代表としてリクルートを例として取り上げ、今リクルートが着手している新たな競争優位性とは何か?について考えてみよう思います。

<ビジネスモデルの変換>

リクルートはこれまで多くの社会の変化に対して柔軟に対応し、自身を変化させ、成長を続けてきた企業です。

インターネットの普及に合わせて、紙中心だった媒体をインターネット中心に適応させたり、グローバル化が進み、国内だけでは競争が厳しくなる中で、積極的な海外企業の買収を進め、indeedの買収の成功。グローバルでの地位獲得に大きく貢献しました。

そして、リクルートは今新たな変化を起こしている真っ最中です。では、直近リクルートが行っている変化とは何か。それが新たなビジネスモデルへの挑戦です。

これまでリクルートは主に利益率の高い国内メディア事業で稼いできましたが、メディア事業のビジネスモデルは、リボン図モデルと呼ばれるクライアントとカスタマーをメディアでマッチングし、クライアントから広告費をいただくモデルでした。

しかし、競合の台頭や、コロナなどの影響もあり、国内メディア事業の成長角度が鈍化してきました。そこで、リクルートはよりクライアントへの価値提供を強めるいわゆるSaaS領域への今舵を切っています。

リクルートSaaS事業

リクルートが国内において新たな競争優位性として白羽の矢を立てているのがSaasによる価値提供であることを上記で述べました。

では、具体的にどのようなプロダクト。サービスをマーケットに出しているのでしょうか。代表的なものを2つご紹介しようと思います。

Airビジネスツールズ>

まずリクルートが国内ビジネスにおいて力を入れているのがAirビジネスツールズと呼ばれるプロダクト群です。

Airビジネスツールズでやりたきことは、以下の図がわかりやすいと思います。2018年の資料で少し古いですが、これまで人材領域では採用を、そして販促領域では集客に特化し、クライアントに価値提供をしてきましたが、Aiビジネスツールズを用いて人事関連業務、顧客管理/決済などまで入り込み、価値提供をしていくことを目指しています。

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<出所>http://www.irwebcasting.com/20180312/1/474d7fe560/media/180312_recruit_dl_01.pdf

つまり、これまでクライアントにおけるある特定の課題解決をお手伝いする存在から、クライアントの経営における包括的な課題解決をする企業へと生まれ変わろうとしているのです。これこそがリクルートの新たなビジネスモデルであり、これからの強い競争優位性となるでしょう。

スタディサプリ>

次にご紹介するのが、CMでご存知の方も多いかと思いますスタディサプリです。

このスタディサプリはどうこれまでのリクルートのビジネスと違うかというと、ToC向けのサービスであるということです。

これまでのリクルートのビジネスモデルはリボン図にてマッチングを生み出し、クライアントからマネタイズを行ってきました。

カスタマー、つまり消費者からマネタイズするビジネスはやってこなかったということです。そんなToC向けをやってこなかったリクルートに風穴をあけたのがスタディサプリというわけです。

ちなみに、このスタディサプリというプロダクト非常に興味深くて、もちろん月額でカスタマーからマネタイズはしていますが、実は真のターゲットはカスタマーではありません。

なんと、学校の先生を真のターゲットとして定めているのです。どういうことかというと、スタディサプリは今学校への営業を強み、学校にスタディサプリを導入してもらっています。

そして、先生向けのサービスも合わせて提供することで、先生が真に実現したい教育のサポートツールとしてスタディサプリを位置付けているというわけです。

この真のターゲット設定はとても面白いと個人的には感じました。

競争優位性を生み出す“無形資産”の価値

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最後に、リクルートがこれまで成功してきたビジネスモデルに拘らず新たなビジネスモデルに挑戦し、競争優位性を獲得できている要因はなんなのか?について個人的な見解をお伝えしようと思います。

企業の競争優位性とは、以下4つの要素のどこかで決まるとお伝えしました。

・ターゲット

・バリュー

・ケイパビリティ

・収益モデル

この4つの中でもリクルートが優れているのが、ケイパビリティの部分だと思ってます。そしてケイパビリティの中でも無形資産の部分が強い。それが僕の見解です。

<無形資産とは>

無形資産とは、その名の通り物的な実態が存在しない資産のことで、特許や著作権などの知的資産、社員が持つ技術や知識などの人的資産、そして企業文化やブランドなどが無形資産に当たります。

<無形資産が重要なわけ>

実はこの無形資産が今企業の競争優位を生み出す源泉としてとても注目を集めています。

人的資本が注目されている背景は、リクルートがプレスリリースを出している「人的資本経営と人材マネジメントに関する人事担当者調査(2021)」にとても詳しくまとまっているので、抜粋しながらお伝えします。

人的資本が注目されている背景には以下4つの背景があると説明されています。

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特に、社会的視点の影響がとても大きいのではないかと個人的には感じております。SDGsバズワード化している中で、企業が社会で存在する意義、つまりパーパスを求められるようになってきています。

そして、企業のパーパスを実現するためには人という側面はより重要となる。ということが背景としては大きいと思います。

リクルートが有する無形資産>

ではリクルートがもつ無形資産とは何か。企業文化やブランドなどいくつもあると思いますが、この前リクルートの競争優位性をまとめたとても良記事をみつけたので、そちらをご紹介したいと思います。その記事がこちらです!

crohack.libcon.co.jp

この記事は、リクルートの営業の強さにフォーカスを当て、なぜリクルートの営業は強いのか?の要因をとてもわかりやすく説明してくれています!特に記事の中にある以下の図がとてもわかりやすいと思います!

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そして、上記記事では、リクルートの強さの源泉は以下の3つのプロセスがループし、組織知となっていることと主張してます。

①優秀な社員が勝ち筋を見出す

②勝ち筋を型化し、組織全体に落とし込む

③勝ちパターンを進化させる

つまり、一言でいうと、ナレッジの質、量、そして循環速度が異常なまでに早いということです。

これはリクルートの長い歴史の中で培われたものであり、模範しづらい資産です。模範されにくいからこそ、強固な競争優位の源泉となるのです。

終わりに

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本記事では、企業が競争を勝ちぬくために必要な競争優位性の本質とは何か。そして、リクルートの成長を支える競争優位性の源泉とは何か?について私の見解を整理し、お伝えしてきました。

本記事冒頭にも書いてますが、本記事はリクルートで働きたい!と感じている方に向けた記事です。もしかすると、入社するために企業の競争優位性とか理解する必要があるのか?と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、個人的にはとても重要であると考えてます。なぜなら、リクルートでは圧倒的当事者意識が求められる風土であり、圧倒的当事者意識とは、全社員が経営者の目線に立ち、目の前の仕事に着手することであると思うからです。

経営者目線に立つには、企業の戦略、そして戦略の基盤となる競争優位とは何か?は知っておかねばならないのです。

本記事がリクルートの理解に少しでも貢献できたら幸いです。もしリクルートについてより知りたい!また就活についてよもやましてほしい!等あればいつでも受け付けているので、Twitterよりご連絡頂けたらと思います!

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