【20代が勝負】就活/シゴトで選ばれるヒトになる習慣

20代の過ごし方がキャリアの一生の土台となる

【就活でも役立つ】上司/部下の理想系とは?話題になったあのドラマで学ぶフォロワーシップの本質

はじめに

もしかしたらまだ学生の方はあまりイメージないかもしれませんが、すでに社会人を経験されている方はこの上司部下の関係性ほど仕事で重要になることはないと言っても過言ではないことはなんとなくイメージされるところだと思います。

しかし、では理想の上司部下の関係ってどんな関係?と問われると意外とあまりイメージ沸かないことってあるのではないでしょうか。

もちろん人と人とのコミュニケーションは色々な因子が影響するので、一概にこれが上司と部下の理想系だ!と示すのは難しいとは思いますが、私がこれまでリクルートでの社会人経験も踏まえ、客観的にこの方イケている上司だなー。そしてこの方イケている部下だなーと感じたことをきっかけに、一つの方向性を本記事で示せたらと思います。

本記事はブログのタイトルから20代の方が比較的多いのではないかということを踏まえ、部下の立場から考える理想の上司と部下の関係性を論じてみたいと思います。

フォロワーシップとは

まずそもそもフォロワーシップとは何を指す概念でしょうか。ChatGPTにサクッとフォロワーシップとについて伺ってみましょう。

フォロワーシップ(followership)は、リーダーシップと対になる概念で、組織やチーム内での「フォロワー」の役割や行動を指します。具体的には、フォロワーシップは以下のような要素から成り立ちます。

1. 積極的な参加:フォロワーは受け身ではなく、積極的に意見を出し、リーダーをサポートする。

2. 責任感:自分の役割や仕事に対して責任を持ち、組織やチームの目標達成に貢献する。

3. 協力:他のメンバーと協力し合い、チームの成果を最大化する。

4. 批判的思考:リーダーの指示を盲目的に従うのではなく、状況を分析し、必要に応じて建設的なフィードバックを提供する。

5. 柔軟性:変化する状況やリーダーの指示に対して柔軟に対応できる。

フォロワーシップは、効果的なリーダーシップを支える重要な要素です。リーダーとフォロワーの関係は相互依存的であり、フォロワーが積極的で効果的な役割を果たすことで、組織全体の成功が促進されます。

つまり、上司と二人三脚となり、仕事でパフォーマンスを最大化するための部下としての在り方がフォロワーシップである、という捉え方になると思います。

上司/部下の現状

では、今日本における上司/部下の関係ってどんな感じでしょうか。2つ民間企業で実施された調査結果から上司と部下の関係性における現状を見てみましょう。

上司が思う部下の理想像

株式会社ライボが運営しているjJob総研で実施した調査によると、インターネット調査において部下がいると回答した162名における「部下の理想像」のランキングを紹介してます。

<参考>

Job総研「2024年 上司と部下の意識調査」を実施 | JobQ[ジョブキュー]

最も回答が多かったのが、「コミュニケーションを大切にできる部下」という結果になっているそうです。そして、僅差で続いて「自身の考えや提案を積極的に伝える」が続いています。

上司の理想とずれているポイント

上司が部下に求める要素/観点は上記の通りですが、では、上司と部下の関係において、齟齬が特に発生しているポイントはどこか?という部分を掘り下げてみたいと思います。

手前みそで恐縮ですが、少し古い調査結果ではありますが、リクルートが2021年にリリースしている「上司・部下間コミュニケーションに関する実態調査」の中で、「図表 7 上司・部下に言いたかった/言うべきだったのに言えなかった理由」という調査結果があります。

<参考>

【調査発表】上司・部下間コミュニケーションに関する実態調査

特に一般社員、つまり部下側の回答で最も回答が多かったのが、「上司の部下を害するから」というものでした。

Job総研の調査では上司は部下に対して、積極的なコミュニケーションで、自身の考えや提案を行うことを求めている一方で、部下が上司に対して、自分が積極的に意見をいうことで、気分を害されてしまうのでは?と考えてしまっている。

ここに理想のフォロワーシップを考えるうえで重要なポイントになりそうです。

理想のフォロワーシップとは

さて、ではやっと本題の理想のフォロワーシップとはどういったものか?について私の考えを示唆してみたいと思います。

私がリクルートでの経験を踏まえ、最高のフォロワーシップをもつ部下の理想像は

・上司の懐に入るのが上手い

・ポジションを取れる

・こだわりがある

この3つを兼ね備えている人物であると言えます

上司の懐に入るのが上手い

良い部下は上司の懐にうまく飛び込むことができます。上司によってはあまり距離が近すぎることを嫌う方もいるかもですが、リクルートにおいてはフラットな上司の方が多いので、むしろ積極的に関わりに行くと結構可愛がっていただけたりします。

今の時代飲みにケーションは古い等言われる時代かもしれませんが、私としては上司と良い関係を作る上で一定ののみやゴルフとかを通じたコミュニケーションは結構大事だと思います。

MITの教授のダニエル・キムという方が提唱した組織の成功循環モデルという法則があるのですが、一言でサマルと「チーム/組織として高い成果を上げるには、まずは関係の質を上げることから始めることが重要」という物です。

成功の循環サイクル(組織の成功循環モデル)

<参考>

成功の循環サイクル(組織の成功循環モデル)

上司と共に高いパフォーマンスで仕事をアウトプットする際もこの法則は適用できると思います。

つまり、良い部下はまず上司との関係の質にファーカスします。

ポジションを取れる

そして有能な部下はポジションを明確に取ることができま。ポジションを取るというのは何事に対しても自分の意見を持つ、ということです。

日本だと学校とかでもよく見る光景かもしれませんが、先生が意見を求めても誰も手をあげない。そういった光景よく見ませんか?

これ学校ならまだしも会社でも多々起こっているのではないでしょうか。そう会議です。

とりあえず会議に参加しても意見を求められても何も発言しない。これでは良いフォロワーシップは到底発揮できません。

ポジションを取ることが最初は怖いかもしれません。その場合は別に会議での意見でなくて、日頃の些細な出来事に対して、「私は〜に対して〜と思う」と考える癖をつけることが大事だと思います。

例えばですが、それこそ直近あった都知事選。誰に投票すべきか?も立派なポジショニングだと思います。

しかし適用に小池さんがよくテレビで取り上げられているから小池さんで、といったポジショニングは意味ないです。ポジションをとる理由もセットであることが重要です。

こだわりがある

ポジションをなんでもかんでもとりあえずとればいいということではもちろんなくて、自分が意見をしたのであれば、その意見にこだわりを持たなければなりません。

つまり、自分が意見をしてやると決めたなれば自分の責任としてやり遂げねがならないということです。

『アンチヒーロー』にみる理想のフォロワーシップ

では、私が示唆したフォロワーシップを体現し、理想の上司/部下の関係を築き、仕事のパフォーマンスを最大化しているケースをご紹介したいと思います。

2024年に日曜劇場として放送された『アンチヒーロー』というドラマはご存知でしょうか。

ご存知なくて、まだご覧になっていないという方はこの期間にぜひご覧になってみてください!とてもお勧めのドラマの一つです。

本ブログでは細かく文字で書くことはしません。ぜひ私が本記事でこれまで書いてきた上司と部下の関係、そして理想のフォロワーシップの前提を踏まえて、まだ本ドラマを見ていない方はぜひみていただき、ご自身のフォロワーシップの解釈をし、フォロワーシップとは何かの解像度を高めていただけたらと思います。

とはいえ、全く私が『アンチヒーロー』を観て感じたことをお伝えしないのもアレなので、ネタバレをしない程度に書いていこうと思います。

簡単なあらすじ

「私があなたを無罪にして差し上げます」

ドラマの冒頭。殺人の罪を犯した被告に対して、こんな投げ方を主人公である弁護士の明墨が言葉を発するところからドラマはスタートします。

ざっくりどんなドラマかをお伝えると、とっても荒くサマると弁護士版半沢直樹のようなドラマです。笑

自分が関与した冤罪かもしれない事件の真相を明らかにするために、主人公がさまざまな事件に関与しながら、真相に迫っていく逼迫感がたまらないサスペンスドラマです。

上司明墨と部下赤嶺の「フラット」な関係

そして主人公明墨の弁護士事務所に転職してきたのが赤嶺という男性で、明墨の部下になります。この二人の関係性が私はとても勉強になると感じて本記事を書く頃に至りました。

一番この二人の関係性でいいなーと思ったのは「とてもフラットな関係である」ということ。

赤嶺自身も冤罪事件の担当で冤罪を覆せなかった苦い過去を持っており、弁護士としてどうあるべきかという問いに対して、明確なポジションを取ってます。

そして、冤罪は絶対許さない。そのために明墨から学びたい。というこだわりも強い。段々と明墨の信念/価値観を”理解”し、明墨の右腕となっていきます。明墨としては最高の採用だったのだと思います。

私はこの赤嶺が結構これまで本記事で述べてきた「理想の部下像」に近いイメージだとドラマを見ていて感じました。

上司の明墨に対しても臆せず、自分の正義をしっかりこだわり、貫き、対等に意見をする。

そして、なんのための自分が弁護士をやり続けるのかのポジションを明確に持っている。

その上で、上司の明墨を理解しようとして、さらに明墨の価値観、思想を理解しようとして、明墨の野望の実現に対する最高の伴奏者となる。

もし今の上司となかなか馬が合わない。もっと上司との関係を深めて、仕事を充実させたい、と感じている方は、本ドラマをご覧になったらヒントは見つかるかもしれません。

終わりに

今回のブログでは、上司と部下の関係、特に部下側の視点でフォロワーシップについて論じてみました。

少しでも読んでいただいた方のお役に立てたらと思います。ぜひ時間がある方はアンチヒーローみて見てください!